自分がこんな性格なのは
どうしてだろうと思っていた。
わたしは人に自分の気持ちを
言うのが苦手だ。
若い時から
告白するのも、あの人が好きなんだという
自分の気持ちを友達に話すのも苦手だった。
世の中には自分のことを、
さらけ出せる人がいる。
わたしはそういう人が嫌いなわけではなく、
馬鹿にしてるわけではなく、
純粋な、素敵な人だなと思う。
そういう人は友達も多く、
いつも明るく、楽しそうだ。
わたしもそんなふうに
なってみたい。
どうしてわたしはこういう性格
なんだろうと考えたら、
亡くなった父にたどり着いた。
わたしが亡くなった父と
どんな話をしたかなあと思い出そうとするが、
思い出せない。
にこにこしてる人だったのに。
父もきっとわたしと同じで、
自分のことをさらけ出すのが
嫌いだったのだ。
父の遺伝子を引き継ぎ、
家で何かをさらけ出す習慣もなかったから、
わたしもさらけ出して話せないのだ。
ふつうの人が生きていたことで、
何にも世の中は変わらないと
思っていたが、
遺伝子を次の人に渡し、
次の人（こども）の性格を
決める環境を作って、
それがこどもの性格の重要な部分を
形作っているのだと気づいた。
わたしはチョーガンコだ。
わたしのこどもはチョーがんこな性格だけど、
この性格はわたしの遺伝子と
わたしが作り出した環境によって、
そうなったんだと思うと、
人の続き方って、
なんだかすごい。
