もう人生の半分が過ぎても
知らないことが山のようにある。
こどもが学校で九九の九の段を習ったとき、
9の段は
9×9=81
9×8=72
9×7=63
9×6=54
9×5=45
9×4=36
9×3=27
9×2=18
9×1=9
で、答えの一桁目の数が順番に1ずつ
増減するから、
覚えやすいんだと言っていた。
聞いたことがなかったし、
考えたこともなかった。
9ずつ変化するので、当たり前ではあるが。
九九のことなら完全に知っていると
思っていたことなのに、
まったく知らないことがあった。
知らないことさえ知らないことがあり、
そんなことが起きたことも
知りようがない。
人生の半分が過ぎて、
知らないことが怖くなってきた。
暗闇の中を
暮らしている感じ。
これが、ソクラテスの言った
『無知の知』なのか。
今までどのツラ下げて生きてきたのか
恥ずかしさも感じる。
では、これはわたしの成長なのかも
しれない。生きやすくなったということでは
ないのが残念。